柑橘類の紹介
柑橘類を見ると種類に関係なく「みかん」と一括りに言いがちですね。でも、同じ品種でも味のちがいがわかります。それが異なる品種となるとその味の違いは歴然です。農園で収穫する順番に紹介します。
紅まどんな(愛果)
愛媛県限定品種のマドンナです。品種名は〈愛媛果試第28号〉。その美味しさ故に「紅まどんな(JA全農えひめ)」のブランド名で出回っています。果肉はゼリーのようでまろやかでとろけ、断面もとても美しいです。「愛媛三大柑橘」の1つです。
はれひめ
はれひめは、〈清見〉〈オセオラ〉と〈宮川早生〉を交雑し誕生した品種。夏から秋にかけて晴天が続くことで、甘く香り高い果実になるということに由来してこの名前が付けられました。さっぱりとした味わいと香りを楽しめます。
たまみ
〈たまみ〉は1980年に農林水産省果樹試験場興津支場において、「清見」に「ウイルキング」を交配し、2006年に品種登録されています。他の柑橘類とくらべてもひじょうに味の濃い香りの強い品種です。「幻のみかん」ともよばれます。
八朔(はっさく)
「パリッ!」とした食感、甘さやすっきりとした酸味はもちろんのこと、ほのかな苦味があるのが特徴です。特に女性に好まれる傾向にあります。早生八朔と普通八朔でも味のちがいが出てきます。
紅八朔(べにはっさく)
〈紅八朔〉は1951年に広島県尾道市向島町の農家で八朔の枝変わりを発見し、これを増殖したものとされています。もともとの普通八朔に比べ、果皮の色の赤みが濃く、幾分ジューシーで糖度も高めになるものが多いようです。
ポンカン
ぷくっとした形が特徴のポンカン。皮は剥きやすく、温州みかんとはまた違うまったりとした甘味があります。みかんより甘みが強いコクのある味わいと、「ポンカン」ならではの独特な甘い香りが魅力です。
ネーブル
〈ネーブルオレンジ〉はお尻の部分に「へそ(Navel:ネーブル)」があるのが特徴で、それが名前の由来となっています。甘味・酸味共に濃く、華やかな香りも強いので、はっきりとした味わいを楽しめます。
デコポン(不知火)
〈不知火〉は〈清見オレンジ〉と〈ポンカン〉を交配して生まれた品種です。ゴツゴツとした見た目ですが皮はむきやすく、酸味と甘味のバランスがとれています。「デコポン」の品種は〈不知火〉ですが、「デコポン」は熊本県果実連の登録商標です。
はるみ
〈はるみ〉は両親が〈不知火〉と同じで、姉妹の関係にある品種です。プチプチと弾ける大粒果肉と、手で皮がむける食べやすさ、そして取扱期間が短く市場にあまり出回りません。ミエコファームでも数本しか栽培していません。
せとか
〈せとか〉は〈清見〉〈アンコール〉〈マーコット〉を掛け合わせた、とても甘い人気品種です。トロトロの口どけから、「柑橘の大トロ」と称されています。外皮も内皮も薄く、とても食べやすいです。「愛媛三大柑橘」の1つです。
安政柑
〈安政柑〉は晩白柚や文旦に次いで大きな柑橘で、文旦と同じ明るい黄色をしています。少し青みが残っているものも多く、皮は厚みがあります。しまなみ海道付近のみで栽培されています。文旦に比べてやや甘みがあり、食べやすいです。